Makeとは?AI自動化に選ばれる理由

Make(旧Integromat)は、アプリ同士を視覚的に繋いで自動化フローを構築できるノーコードツールです。ZapierやPowerAutomateと並ぶ代表的な自動化プラットフォームですが、Makeの強みは「条件分岐・ループ・データ変換」を柔軟に組めることにあります。

2024年以降、MakeにはOpenAI(ChatGPT)の公式モジュールが加わり、AI処理を自動化パイプラインの中に組み込めるようになりました。メールの要約、チャット応答の自動生成、データの分類といった処理を、コードなしで業務フローに埋め込めます。

MakeでできるAI連携の具体例

Makeと生成AIを組み合わせると、次のような処理を自動化できます。

これらはすべてノーコードで構築できます。APIのコーディング知識は不要で、Makeの設定画面だけで完結します。

最初のシナリオを作る手順

Makeで初めてのAI自動化シナリオを作る手順を説明します。

  1. アカウント作成:make.com にアクセスし、無料アカウントを登録する
  2. 新規シナリオを作成:ダッシュボードから「Create a new scenario」を選択
  3. トリガーモジュールを追加:最初のモジュール(起点)を選ぶ。例:Gmailの「Watch Emails」
  4. OpenAIモジュールを追加:「+」ボタンでOpenAIモジュールを検索して追加。APIキーを設定する
  5. プロンプトにデータを埋め込む:前のモジュールの出力(メール本文など)をプロンプトに変数として挿入する
  6. 出力先を設定:AIの応答をSlackやGoogle Sheetsなどに送るモジュールを追加
  7. テスト実行:「Run once」で動作確認してから、スケジュール実行を有効にする

初回は30分程度で動くシナリオを作れます。まず小さく試して、動作を確認してから本格運用に移るのがおすすめです。

ChatGPT・Claude連携の設定方法

ChatGPT(OpenAI)の場合:
MakeにはOpenAIの公式モジュールがあります。OpenAIのAPIキーを取得し、Makeの接続設定に貼り付けるだけで利用できます。モジュールのアクションは「Create a Completion」を選び、モデルとプロンプトを指定します。

Claude(Anthropic)の場合:
Anthropicの公式モジュールはまだ対応が限定的なため、HTTPモジュールを使う方法が確実です。

URL: https://api.anthropic.com/v1/messages
Method: POST
Headers:
  x-api-key: [AnthropicのAPIキー]
  anthropic-version: 2023-06-01
  content-type: application/json
Body(JSON):
{
  "model": "claude-opus-4-6",
  "max_tokens": 1024,
  "messages": [{"role": "user", "content": "{{1.text}}"}]
}

{{1.text}}の部分には前のモジュールの出力を変数として埋め込みます。レスポンスのパースには「Parse JSON」モジュールを使い、content[0].textの値を取り出します。

実務で使える自動化シナリオ3選

1. 問い合わせ対応の一次自動化
Googleフォーム → OpenAI(回答案生成) → Gmail下書き作成。担当者は下書きを確認して送信するだけになり、対応時間を大幅に削減できます。

2. 競合・市場リサーチの自動収集
RSSフィード → フィルター(キーワード抽出) → Claude(要点まとめ) → Notionデータベースへ保存。毎朝、業界ニュースの要約が自動でNotionに蓄積されます。

3. 社内ナレッジの自動タグ付け
Slackの特定チャンネル投稿 → ChatGPT(カテゴリ分類) → Notionの対応ページに自動保存。チームの発言がそのままナレッジベースに整理されます。

よくある失敗と対策

トークン数が足りずエラーになる
長いテキストをそのままAIに渡すと、max_tokensを超えてエラーになります。事前にMakeの「Text Aggregator」や「Substring」モジュールで文字数を制限してからAIに渡しましょう。

APIレートリミットでシナリオが止まる
OpenAIやAnthropicのAPIには1分あたりのリクエスト制限があります。MakeのRouterやSleepモジュールを使って処理間隔を設けることで回避できます。

シナリオが複雑になりすぎてデバッグできない
最初から大規模なシナリオを作らず、2〜3モジュールの小さな単位で動作確認しながら積み上げていくのが基本です。Makeの実行履歴(Execution Log)を活用してボトルネックを特定してください。

まとめ:Makeで始めるAI自動化の第一歩

MakeとAIの組み合わせは、コーディング不要でLLMを業務フローに組み込める現時点で最も実用的な選択肢のひとつです。問い合わせ対応、情報収集、データ整理など、繰り返し作業が多い業務から試すと効果を実感しやすいでしょう。

まずは無料プランで簡単なシナリオを1つ動かしてみてください。自動化が定着したら、より複雑なフローや他ツールとの連携へ広げていけます。